タドラ（シアリスジェネリック）

タドラ(tadora)はジャーマンレメディーズ(German Remedies)が製造するシアリスジェネリック医薬品です。
シアリスの有効成分であるタダラフィル(Tadalafil)を用いたジェネリック医薬品ですから、シアリスと同等の効果を発揮します。
なおシアリスの特許はまだ切れておらず、日本や欧米各国ではシアリスのジェネリック医薬品をまだ作ることができません。
ところがインドでは特許に関する法律が他国と違い、成分に関する特許も近年は認められるようにはなりましたがそのハードルが非常に高く、現在も成分に関してはなかなか特許が認められません。
製造方法に関する特許は認めているので、インドの製薬会社は新しい成分を用いて違う製造方法によることによって、ジェネリック医薬品を作ることが可能になっているのです。
ジャーマンレメディーズ社はドイツのレメディズ株式会社傘下の製薬会社でしたが、2001年にインドのザイダスファーマ社の傘下となっています。

タドラの有効成分タダラフィルは一般的に食事による影響を受けないと言われていますが、空腹時に服用する方がその効果も高まることが一般的に知られています。
また服用後タダラフィルの血中濃度が最も高くなるまでの時間は人によってばらつきがあり、シアリスの発売元イーライリリーのデータによると30分から4時間となっています。
この結果からタドラの服用は、性行為の3時間前までの空腹時に水またはぬるま湯で服用することが最も効果的なのです。
食事に関するデータも出されており、そのデータによると800kcal以下の食事であれば食後すぐの服用でも影響はないとされています。
ココ壱番屋のライス300gで辛さ普通のポークカレーの場合で755kcal○
モスバーガーのロースカツバーガーが403kcal+オニポテが205kcal=608kcal○
リンガーハットの長崎ちゃんぽんが683kcal+餃子3個で119kcal=802kcal×
例として出してみましたが、気を付けて注文すれば800kcal以下の食事で抑えることは十分可能なことがお分かりいただけると思います。
ただし先にも書きましたが、空腹時に服用する方がタダラフィルの効果が出ることは一般的に知られているところです。
ですので食後に服用する場合にはできるだけあっさりとした食事とし、また脂っこいものは避けて、腹7分目程度に抑えた食事にする方が良いのです。
特に脂っこいものは胃壁や腸壁に油膜を形成し、タダラフィルの吸収を抑える役割をするのです。
タドラにはタダラフィルが20mg含有されています。
一般的な日本人の場合には10mgでも十分な効果を発揮することが知られています。
初めてタダラフィルを有効成分とするED治療薬を使用する場合には、タドラを包丁やカッター(ピルカッターがおすすめ)で半分に切って10mg使用から始めてください。
10mgで効果が確認できればその後も10mgで、あまり効果が実感できなかった場合には次回から20mgの錠剤をそのまま服用するようにしてください。

タドラの効果・効能を見る前に勃起の仕組みを見た方が、よりタドラの効果を理解できるでしょう。
視覚的または接触や想像などによって性的興奮が起こると、脳から自律神経を介してその興奮状態が陰茎に伝えられます。
その際には体内細胞から一酸化窒素が血管内に放出されるのですが、陰茎の海綿体の血管細胞に放出されることでcGMP(サイクリックグアノシン1リン酸)という物質が作り出されます。
このcGMPには血管拡張作用あり、血管を広げることによって血液が陰茎の動脈に大量に流れ込み、陰茎の海綿体内の毛細血管にも流れ込むことで血液の圧力により陰茎が固くなり押し広げられます。
これが勃起の仕組みです。
また海綿体内にはPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が存在していて、cGMPを取り込んで中和させ破壊する働きがあります。
例えば射精した後や性的興奮が鎮まったときに勃起がおさまるのは、生産されるcGMPが減少することでPDE5によって中和破壊される量が上回るためです。
EDとなる原因はcGMPが作られる量よりPDE5が多いから起こるわけです。
このPDE5の働きを抑えられれば勃起するのですが、タドラの有効成分であるタダラフィルはPDE5阻害薬と呼ばれるPDE5の働きを阻害する効果があるのです。
タドラは勃起を妨げるPDE5を抑えて、勃起の補助を行うお薬です。
性的興奮が起こらなければcGMPが作られませんので、いくらタドラがPDE5を抑制しても勃起は起こりません。
つまりはタドラを飲んだからと言って勃起するわけではないのです。

タドラの有効成分はタダラフィルと言います。
タダラフィルの特徴は作用効果時間が長いことです。
服用してタダラフィルの血中濃度が最も高まるのは個人差がありますが平均して3時間後、そして半減するのは平均して14時間半後と言うデータがあります。
バイアグラの血中濃度が半減する時間は3〜4時間後、レビトラの半減する時間は3時間半〜5時間半後と言われていますから、タドラの有効成分タダラフィルの効果がある時間がいかに長いかがお分かりいただけると思います。
バイアグラやレビトラの場合には、血中濃度が半減する頃に効果が消滅するのですが、タダラフィルは半減期以降も非常にゆっくりと血中濃度が下がっていきます。
このためにタダラフィル10mgならば24時間、20mgならば36時間もの間タドラの効果が続くのです。
金曜日の夕方に20mgを服用すれば、日曜日のお昼までずっと効果があることから「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。
有効成分であるタダラフィルは肺動脈性肺高血圧症の治療薬レバチオ、前立腺肥大に伴う排尿障害改善薬のザルティアとしても販売されています。
タダラフィルの血管拡張作用とPDE5阻止薬として作用が、様々な症状に利用されているのです。

タドラの有効成分タダラフィルは血管拡張作用があるので、血流を良くし血圧を下げる効果が得られます。
このことが副作用として頭痛や顔の赤み、鼻詰まり、筋肉の痛み、動悸となって現れることがあります。
バイアグラでは半数近くの人が副作用を感じるのに対して、タドラの有効成分タダラフィルでは27%ほどの人しか副作用を感じないようです。
バイアグラに比べてタドラはゆっくりと効果が現れるため、副作用を感じにくいのかもしれません。
上記のような副作用を感じた場合には、タドラが効き始めた合図なのだと思っていただいても問題はなく、血中濃度が半減する頃までにはこれらの副作用は消失してしまいますす。
また一過性ですが視覚障害が現れるという報告もあります。
少しの明かりでもやたらとまぶしく感じたり、青色のメガネをかけたように周囲が青く見える(青視症)と言った症状です。
タドラを服用する場合には自動車の運転は慎重に行うなど注意が必要です。
重大な副作用としてはアレルギー症があります。
発疹、じんましん、顔面浮腫、はく奪性皮膚炎、スティーブジョンソン症候群などで、皮膚に異変を感じた場合には直ちに医師を受診してください。
また持続勃起症(プリアピズム)といって痛みを伴って勃起し続ける症状が出る場合があります。
陰茎組織損傷や勃起機能を完全に喪失してしまう原因になりますので、長時間勃起し続ける時は医師の診断を受けてください。
ただ重篤な副作用は稀であり、他のED治療薬に比べると副作用が少ない薬剤です。
用法や用量を守って服用するようにしましょう。

タドラの保管場所は室温で良く、高温多湿や直射日光を避ければOKで冷蔵庫などに入れる必要もありません。
シートから取り出してピルケースなどで保存する場合でも、同じような室温保存で問題ありません。
ただしピルケースなどに入れた場合に隙間がかなりあって破損する可能性がある場合には、ティッシュなどを詰めておけば大丈夫でしょう。
タドラは医薬品ですから、手を洗ったうえできちんと手をふいてからタドラやピルケースを触るようにしましょう。
やはり衛生状態には特に気を付ける必要があります。
タドラをカッターや包丁、ピルカッターで半分に切って使用する人も多いことでしょう。
この半分に切った残りの錠剤の保管方法については特に神経質になってください。
切った断面部分はコーティングがされていないので白い薬剤がそのまま見えていますが、この部分から湿気を吸いやすく劣化が急速に進行します。
ですのでラップで密封するように包んでからピルケースなどで保存しましょう。
切って保管しているタドラは1〜2週間以内に使用することが望ましいです。

タドラの効果を実感できるようになる時間は、服用後おおむね3〜4時間後ですから、性交の3時間前には服用しておきましょう。
タドラ20mgでは約36時間の効果がありますし、半分に切って10mg相当とした場合でも24時間の効果があります。
有効時間が長いですから、余裕をもって服用する方が良いでしょう。
食事の影響はED治療薬の中では最も受けにくいですが、空腹時に水やぬるま湯と服用する方が効果は高くなる傾向があります。
食後に服用する場合には、あっさり目の食事で腹7分目に抑える方が良いでしょう。
また適度なアルコールはリラックス効果をもたらすので良いのですが、タドラを服用することで通常より酔いが回りやすくなります。
またアルコールの飲みすぎがEDの原因となることも頭に入れておきましょう。
次に当てはまる人はタドラの服用は避けてください。
タダラフィルを有効成分とするED治療薬を過去に服用してアレルギーを起こしたことがある人。
心筋梗塞や動脈硬化など心臓や血管に病状があり、性行為を行うこと自体を避ける方が良い人。
不安定狭心症があるか、今までに性行中に狭心症を起こしたことがある人。
3ヶ月以内に心筋梗塞を起こした人。
6ヶ月以内に脳梗塞・脳出血を起こした人。
不整脈の人。
重度の肝障害がある人。
血圧の上が90mmHg未満または下が50mmH未満の低血圧の人。
血圧の上が170mmhg以上または下が100mmHg以上の高血圧の人。
網膜色素変性症(進行性の夜盲・とり目)の人。

タドラの有効成分であるタダラフィルは副作用の発現も少なく、安全で使いやすい薬剤です。
肺動脈性肺高血圧症や前立腺肥大による排尿障害改善薬に使用されるなど、応用範囲も広い薬剤です。
タドラを安全に使うには、用法や用量を確実に守ることが重要です。
1日1回の服用、前回の服用から24時間以上空けて服用する。
過剰に服用すると生命の危機を招く事態になることがあります。
用法や用量を守れば安全に使用できるED治療薬がタドラです。