ピルには卵胞ホルモンの含有量により「高用量ピル」、「中用量ピル」、「低用量ピル」に大別されます。
卵胞ホルモンの含有量が0.05mgを越えるものが高用量ピル、0.05mgのものが中用量ピル、0.05mg未満のものを「低用量ピル」と呼んでいます。
低用量ピルが経口避妊薬として認可されてからは、高用量ピルや中用量ピルの処方は減ってはいるようですが、依然として月経異常などの治療薬として医療現場での使用は続いています。
治療用ですから高用量ピルや中用量ピルには保険が適用されます。
これに対して低用量ピルは避妊用であり、扱いとしては自由診療による薬となるので保険は適用されません。
一般的にピルというと低用量ピル(
トリキュラーなど)のことを指します。
ピルには「卵胞ホルモン薬」と「黄体ホルモン薬」の両方が含まれているものが多く「混合ホルモン剤」とも呼ばれていますが、これに対して黄体ホルモン薬のみで作られているピルを「ミニピル」と呼んでいます。
ミニピルは授乳中でも使えると言ったメリットと、十分な効き目が得られない可能性があると言ったデリメットがあります。
現在日本ではミニピルは承認されていません。
黄体ホルモンに使われている薬剤によって第1世代・第2世代・第3世代と分類されています。
また1相性ピルと3相性ピルにも分類されます。
錠剤の全てが同じ成分の含有量のものが「1相性」、服用する日によって3種類の含有量があるものが「3相性」です。
自然なホルモン分泌に合わせた配合となっている3相性ピルは副作用が出にくい、不正出血も起こりにくいなどのメリットがありますが、決められた順に飲まなくてはいけないことや1日飲み忘れても避妊の効果がなくなると言ったことが挙げられます。
逆に1相性は不正出血のリスクもありますが、生理の日をコントロールしやすいと言ったメリットもあるのです。