タダリスSX（シアリスジェネリック）

タダリスSXは、インドのアジャンタ・ファーマ社(Ajanta Pharma Limited.)という製薬会社が製造する、シアリスジェネリック薬です。
実はシアリスの有効成分であるタダラフィル(Tadalafil)はまだ特許が切れていません。
このため日本をはじめとして欧米各国ではシアリスのジェネリックはまだ作ることができません。
しかしインドでは特許に関する法律が他国とは違っていて、成分特許は認めるようになったものの、そのハードルは依然として高いのです。
ですが製法に関する特許は認めているため、タダラフィルを使ってシアリスとは違った製法で製作すればインド国内の特許法には抵触しないため、タダリスSXのようなジェネリック薬の製造が可能となっているのです。
先に記したようにシアリスのジェネリック医薬品は日本国内ではまだ製造できません。
先行医薬品であるシアリスを医師の処方箋によって医療機関から入手するか、シアリスまたはジェネリックであるタダリスを個人輸入代行業者を介して入手する、と言った入手方法があります。

タダリスの有効成分であるタダラフィルは、食事の影響を受けにくいED治療薬だと言われています。
しかし実際には800kcal以下の食事の場合には影響が出ないとのデータが、タダラフィルを開発したメーカーから出されています。
ちなみに800kcalの食事と言うと
すき家の牛丼の中盛で695kcal、大盛だと845kcal
マクドナルドのビッグマックは530kcal
ガストのチーズインハンバーグは757kcal
普通の食事程度なら大丈夫ということでしょうか。
ただ実際には空腹時に水とともに服用する方が、効果が現れる時間も短いですし、何より効果も大きくなります。
タダリスは服用後早い人で30分程度、一般的には3〜4時間後にもっとも血中濃度が高くなります。
また効果を実感できる時間も10mgを服用した場合で24時間、20mgを服用した場合には36時間ほどあります。
金曜日の夕方に服用すれば、日曜日のお昼まで効果があることからウィークエンドピルの別名を持つほどです。
ですので性交を行う3時間以上前の空腹時に服用すれば、特に時間を気にすることもなく便利に服用できます。
またどうしても食後に服用する場合には、食事自体を脂っこくなくあっさりとした物を、腹7分目程度に抑えることでタダリスの効果を最大に発揮できるのではないかと思います。

タダリスの有効成分タダラフィルはPDE5阻害薬と呼ばれています。
これはPDE5が勃起を妨げる働きも持つため、このPDE5の働きを邪魔する役目をタダラフィルが持つためです。
視覚や接触など性的興奮を感じると、脳から陰茎へと伝達されます。
伝達される際には同時に体内に一酸化窒素が放出され、陰茎の海綿体にも放出されます。
一酸化窒素を基にcGMP(サイクリックグアノシン1リン酸)という物質が作り出され、cGMPは海綿体の平滑筋の弛緩と血管を拡張させて血液の流れをよくする働きがあり、動脈から毛細血管に血液が流れ込む圧力によって勃起します。
逆に射精するなどして性的興奮がおさまると一酸化窒素の放出もおさまり、cGMPの生産も少なくなっていきます。
それに加えて海綿体の平滑筋にはPDE5と言う酵素がたくさん存在していて、このPDE5はcGMPを取り込んで中和させることで、陰茎への血液流入が減り勃起がおさまります。
性的興奮によってcGMPが作られたとしても、この量が少ない場合やPDE5の働きが強いと勃起に至ることができません。
そこでPDE5阻害薬と言われるタダラフィルを有効成分に持つタダリスを服用することで、このPDE5の働きを弱めて勃起できるようにサポートするのです。

タダリスの有効成分であるタダラフィルについて見ていきましょう。
タダラフィルの最大の特徴は作用時間が長いことです。
服用後の血中濃度が最も高まる時間は平均値で3時間、そして血中濃度が半減する時間が平均値で14時間半です。
他のED治療薬は血中濃度半減期にはその効果を実感できなくなりますが、タダラフィルは実にゆっくりと血中からなくなっていくために、10mgで24時間、20mgの場合は36時間もの作用時間があります。
この作用時間の長さからウィークエンドピル(金曜日の夕方に服用すれば日曜日の日中まで効果があるたとえ話)との別名を持ちます。
タダラフィルはED治療薬以外にも、肺動脈性肺高血圧症の薬として「アドルシカ」、前立腺肥大に伴う排尿障害改善薬として「ザルティア」の名前で使用されています。
肺動脈性肺高血圧症は肺動脈の血圧が異常に上昇する病気で、肺の毛細血管の内部がコレステロールなどの固まり(プラーク)によって狭まったり、血管自体が固くなって起こる疾患です。
肺動脈平滑筋にもPDE5が多く存在しており、PDE5阻害薬として実績のあるタダラフィルの投与によってPDE5の働きを阻害して血流を増やすために用いられています。
EDと同じように中高年男性に多くみられるが前立腺肥大症です。
前立腺が肥大すると尿道を圧迫し、排尿障害や残尿感が現れます。
タダラフィルを投与することで前立腺や尿道の血行をよくすることで尿道の圧迫を緩和させる働きがあるのです。
このように様々な疾患に用いられるタダラフィル。
現在ではED治療薬に占めるシェアは40%を超え、最も人気がある薬剤となっています。

バイアグラやレビトラに比べ副作用が少ないと言われるタダリスの有効成分タダラフィル。
タダリスの副作用を見ていきましょう。
タダリスの有効成分タダラフィルには血管を広げる作用があるので、血流が良くなって血圧を下げる作用が見られます。
この作用が副作用として頭痛や顔の赤み、鼻詰まり、ほてり、筋肉の痛み、動悸となって現れることがあります。
バイアグラでは大多数の人が副作用を感じるのに対して、タダリスの有効成分タダラフィルでは27%ほどの人しか副作用を感じなかったというデータがあります。
バイアグラに比べてタダリスはゆっくりと効果が現れるため、副作用を感じにくいのかもしれません。
上記のような副作用を感じた場合には、タダリスが効き始めたスタート程度に考えておけばよく、血中濃度が半減する頃にはこれらの副作用は消失することがほとんどです。
また一過性ですが視覚障害が現れるという報告もあります。
まぶしく感じたり、青色のメガネをかけたような感じになると言った症状(青視症)ですので、タダリスを服用する場合には自動車の運転は控えた方が良いでしょう。
重大な副作用としてはアレルギー症があります。
発疹、じんましん、顔面浮腫、はく奪性皮膚炎、スティーブジョンソン症候群などで、異変を感じた場合には速やかに受診してください。
また持続勃起症(プリアピズム)といって痛みを伴って勃起し続ける症状が出る場合があります。
陰茎組織損傷や勃起機能を喪失してしまう原因になりますので、4時間以上勃起し続ける時は大至急受診してください。

保管については特に神経質になる必要はありません。
直射日光が当たる場所や高温多湿な場所は避ける必要がありますが、基本的には常温で保管すればよいのです。
タダリスをシートから外したり、何かの拍子にとれてしまうこともあるでしょう。
この場合にも密封できる容器、例えばピルケースなどに保管すれば大丈夫です。
容器にかなりの空間があってタダリスが破損する可能性がある場合には、ティッシュペーパーやビニール袋などを詰めて錠剤が動かないようにすればOKです。
これらの場合、製造後2年が有効期間です。
箱に製造年月日または有効期限が書いてあるでしょうから、保存する容器に書き込むなどしてください。
タダリスは20mgを購入する方が多いと思います。
10mgと20mgの価格差はわずかですし、20mgを購入して半分に割れば10mgとして使用できますから。
ところで錠剤を包丁やカッターで割った残りの半分は、どのように保存するのが良いのでしょうか。
割った断面はコーティングされていないために大変湿気を吸いやすくなっており、湿気によってポロポロと錠剤が崩れたり、薬効自体が劣化することも考えられます。
ですので割った錠剤を保存する場合には、湿気を避けるためにラップで密封状態にします。
そしてピルケースなどで保存するようにするのが良いでしょう。
ただし割った場合はいくらラップで密閉していたとしても劣化が進むものと考えて、1〜2週間以内に使用してしまいましょう。

タダリスの効果を実感できるようになるのは、服用後3〜4時間程度かかる方が最も多いようです。
ですので性交の3時間前までには服用するようにします。
タダリスの10mgで24時間、20mgだと36時間の効果がありますので、余裕をもって服用する方が良いでしょう。
比較的食事の影響はうけにくいのですが、やはり空腹時に服用する方が効果が高くなる傾向があります。
食後に服用する場合の食事は、できるだけあっさりとした脂っこくない物を選び、腹7分目くらいに抑える方が良いでしょう。
タダリスを服用すると、血管拡張作用によりアルコールもより回りやすくなります。
また飲みすぎるとタダリスが全く効かなくなることも考えられますので酒量は要注意です。
次に当てはまる人はタダリスの使用はお止めください。
タダリス(タダラフィル)を過去に服用して、発疹や蕁麻疹などアレルギー症状を起こしたことがある人。
心筋梗塞や動脈硬化など心臓や血管に病状があって、性行為を行わない方が良い人。
不安定狭心症があったり、今までに性行中に狭心症を起こしたことがある人。
3ヶ月以内に心筋梗塞を起こした人。
6ヶ月以内に脳梗塞・脳出血を起こした人。
不整脈の人。
重度の肝障害がある人。
血圧の上が90mmHg未満または下が50mmH未満の低血圧の人。
血圧の上が170mmhg以上または下が100mmHg以上の高血圧の人。
網膜色素変性症(進行性の夜盲・とり目)の人。
またタダリスの偽物も出回っているようです。
有効成分のタダラフィルの含有量が少なかったり、全く含まれていなかったり。
また逆に大量にタダラフィルが含まれていることで、服用後異常な低血圧に見舞われることもあります。
偽薬を作る場所は衛生状態が悪いことが多く、人体に有害な物質が混ざって製品化されることもあります。
騙されて偽薬を掴まされないように、信頼できるジェネリック医薬品個人輸入を選んで購入することが大事です。

タダリスの有効成分であるタダラフィルは、世界各国での臨床試験において安全性が確認された薬剤です。
副作用の出現も他のED治療薬に比べて少なく、併用禁忌薬の厳守や用法用量を守って服用すればかなり安全性が高いお薬です。
1日1回、前回の使用から24時間以上空ける、過剰に摂取しないなどを必ず守りましょう。
ED治療以外にも、肺動脈性肺高血圧症や前立腺肥大による排尿障害改善薬に使用されるなど、安全性が確認されたうえで応用範囲も広がっています。
製造・販売を行っているアジャンタ・ファーマ社(Ajanta Pharma Limited.)は最新の技術を備えたうえに、WHOによる適正認定基準を受けた工場で薬品を製造しています。
ジェネリック医薬品のみを製造していますが、ED治療薬以外にも心臓・眼・呼吸器・皮膚疾患等のジェネリック医薬品も製造しています。
また抗マラリア薬のジェネリック医薬品はアフリカ諸国へ輸出されており、マラリアに苦しむアフリカの人々に安価で提供されています。
国境なき医師団では先発医薬品が高く購入することができないために、同社をはじめインド国内で信頼できるジェネリック医薬品メーカーの薬を使用しています。
このように信頼が高い製薬会社が製造するタダリスですから、安全性の高さもお分かりいただけると思います。