スーパーピーフォース（バイアグラ+プリリジージェネリック）

スーパーピーフォースはインドの製薬会社サンライズレメディーズ(Sunrise Remedies Pvt . Ltd )によって製造される、バイアグラの有効成分であるシルデナフィルを100mgと、早漏の治療薬として有名な有効成分ダポキセチンを60mg配合した、ED治療薬と早漏防止薬を合わせたハイブリッドな内服薬なのです。

スーパーピーフォースにはシルデナフィルが100mg配合されています。
日本国内ではバイアグラをはじめシルデナフィルを有効成分とするED治療薬は25mgと50mgしか承認されていません。
バイアグラの臨床試験データによると、一般的な日本人の体格の場合シルデナフィルは25または50mgで十分な効果が発揮されることが分かっているためです。
またもう一つの有効成分であるダポキセチンは、日本国内ではうつ病の治療薬としては承認されていますが、早漏治療薬としては未承認となっています。
ダポキセチンの先発薬はプリリジーと言いますが、こちらも初めて使用する場合は30mgから使用することとなっていますが、スーパーピーフォースにはダポキセチンが60mg配合されています。
このため初めてスーパーピーフォースを使用する場合は、ピルカッターなどを使って1/2に分割して服用してください。
半分では勃起効果も早漏防止効果も不十分である場合には、次回使用時から1錠を服用してください。
シルデナフィルもダポキセチンも服用後血中濃度が高まって効果が出るまでに1時間ほどかかります。
ですのでスーパーピーフォースは性行為の1時間前に服用してください。
またシルデナフィルもダポキセチンも、効果が出始めてから3〜5時間程度ほどその効果が継続します。
有効成分のダポキセチンは食事による影響を受けませんが、シルデナフィルは食事の影響を大変受けやすい薬剤です。
ですのでスーパーピーフォースは空腹時に水またはぬるま湯で服用してください。
服用後に食事を摂る場合は、十分に体内に吸収されてから(30〜40分経過後)にしてください。
食後にスーパーピーフォースを服用する場合には、1〜2時間経過してからにしてください。
またその場合の食事はあっさりとした物を腹7分目程度で抑えるようにしてください。
脂っこいものを食べると胃壁や腸壁に油膜が張って、シルデナフィルを吸収しにくくなってしまいます。
また満腹まで食べると食事を吸収するまでに時間がかかるため、シルデナフィルを吸収しやすくなるまでに相当の時間がかかるためです。

バイアグラの有効成分でありスーパーピーフォースにも配合されているシルデナフィルは当初狭心症の治療薬として開発を目指していました。
狭心症への治療薬としての効果は低かったものの、治験に参加していた男性たちから勃起の促進効果や持続効果があるとの声があがり、世界初のED治療の薬への開発に繋がっていったのでした。
まず勃起の仕組みから見ていきましょう。
接触や想像などいろいろな要因によって性的興奮が起こりますが、それが神経を通って脳から陰茎へと伝えられます。
またその際には体内細胞から一酸化窒素が放出されますが、陰茎海綿体へ放出されることによりcGMP(サイクリックグアノシン1リン酸)という物質が生成されます。
cGMPには血管拡張作用があり、血液をそれまで以上に流すことで海綿体の動脈から毛細血管にまで流れ込み、その血液の圧力によって勃起するのです。
射精するなどして性的興奮がおさまれば一酸化窒素の放出が減少し、それに伴ってcGMPの生成も減少していきます。
生成が減少するだけでは勃起はおさまらないのですが、陰茎の海綿体内にはPDE5(ホスホジエステラーゼ5)と言う酵素がたくさん存在していて、cGMPを取り込み中和することによって血管の拡張がおさまり勃起がおさまるのです。
勃起しにくかったり中折れする原因は、一酸化窒素の放出量が少なくcGMPが生成されにくいために血管拡張作用が起こりにくいことが主因です。
またcGMPを中和するPDE5は元々存在している酵素ですから、数少ないcGMPを中和してしまい勃起に至ることができないのです。
スーパーピーフォースの有効成分シルデナフィルはPDE5阻害薬とも呼ばれています。
PDE5の働きを阻害する役割があるので、cGMPは中和されずに血管を拡張することができるのです。
またシルデナフィル自体に血管拡張作用があるので、力強い勃起をサポートする役割も持っているのです。
スーパーピーフォースのもう一つの有効成分ダポキセチンは、元々うつ症状やうつ病、気分障害などの改善に使用される抗うつ剤です。
ダポキセチンを治療使用している患者の中には射精時間の延長や遅漏を訴えることが大変多く、その声から早漏改善効果があるとわかり早漏予防の薬として開発されたのです。
早漏の人はセロトニンが不足してアドレナリンの分泌が過剰となっています。
ダポキセチンはセロトニンが吸収されることを阻害することで、脳内のセロトニンの濃度を高めます。
これによりアドレナリンの過剰分泌を抑制し、交感神経の亢進(過度のストレス)を抑えます。
これらの働きによって性的に敏感になり過ぎている脳にブレーキがかかり、交感神経から射精中枢へと興奮が伝わることが抑えられて射精時間が延長されると考えられているのです。

スーパーピーフォースの有効成分シルデナフィルはPDE5の働きを阻害することから、PDE5阻害薬と呼ばれています。
一酸化窒素の放出によって生成されるcMGPを取り込んで中和し、勃起の妨げとなっているPDE-5の働きを阻害するためです。
このPDE5は陰茎の海綿体に多く存在していますが、実は肺動脈平滑筋にも多く存在していることが知られています。
肺動脈平滑筋のPDE5が平滑筋弛緩作用を持つcGMPの分解・中和を促すことによって、肺高血圧症が発症されることが分かりました。
そこでPDE5阻害薬であるシルデナフィルを、肺高血圧症の治療薬として用いることになりレバチオの名称で使用されているのです。
レバチオにはシルデナフィルを20mg含んでおり1日3回服用します。
なお肺高血圧症とは肺動脈の血圧上昇を認める症状の総称で、日本での患者数は約6000人程度と推定されている難病指定の病気です。
また狭心症の治療薬として開発を進めていた成分ですから、血管拡張作用も持っています。
血管拡張作用により血圧を下げる働きもあるので、肺高血圧症における血圧を下げる役目も併せ持っているのです。
スーパーピーフォースの有効成分シルデナフィルにはPDE5阻害と血管拡張作用が備わっており、この効果を利用してEDに対処しようとするお薬なのです。
媚薬のように性的興奮を高めたり、精力剤のように精液を増加させる働きは一切ありません。
性的興奮はあるものの勃起に至らない場合に、勃起をサポートするお薬なのです。
スーパーピーフォースのもう一つの有効成分ダポキセチンは、セロトニンを再吸収させないようにする阻害薬(SSRI)です。
アメリカでの12週間に渡る臨床試験によると、ダポキセチン30mgを服用したグループは平均2分47秒、60mgを服用したグループは平均3分19秒も性交の際の射精時間を遅らせることができたとしています。
また偽薬(ブラセボ)を服用したグループに比べ、ダポキセチンを服用した男性の射精時間は3〜4倍程度延びたと言う研究結果も出ています。

スーパーピーフォース服用による重大な副作用は現在報告されていません。
一般的に起こりやすい副作用としては
頭痛、顔の火照り、鼻詰まり、目の充血やかすみ、下痢、動悸などがあります。
頭痛や顔の火照りなどはシルデナフィルによる血管拡張作用に伴う血圧低下が原因ですから、あまり心配する必要はありません。
稀に起こる副作用としては
血圧の低下、多汗、胃の痛み、集中力の低下、口の乾き、イライラするなどがあります。
ごく稀に起こる副作用としては
急激に視力が低下し失明する危険性がある非動脈炎性虚血性視神経症があります。
過去に視力低下を経験した方に起こることが大半です。
持続勃起症(プリアピズム)といって長時間勃起状態が続き、陰茎の組織が破壊されて勃起機能を完全に失ってしまう病気です。
視力の低下や長時間勃起が続くなどの症状が出た場合には、直ちに医師に受診してください。

スーパーピーフォースの併用禁忌薬としては以下のものがあります。
抗鬱剤
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・塩酸チオリダジン
・リチウム
・ネファゾドン
抗生物質
・リネゾリド
・テリスロマイシン
睡眠薬
・トリプトファン
ハーブ:
・セントジョンズワート
強い鎮痛剤
・塩酸トラマドル
偏頭痛の薬
抗真菌薬
・ケトコナゾール
・イトラコナゾール
HIV治療の薬
・プロテアーゼ抑制剤
また併用するには注意が必要な薬が以下です。
抗生物質
・ドキシサイクリン
・クラリスロマイシン
・エリスロマイシン
鎮痛剤
・ジクロフェナク(ジクロフェナクはボルタレンなどに広く使われているので注意)
・プロポフォール
慢性骨髄性白血病の薬や抗がん剤
・イマチニブメシル酸塩
結核の薬
・イソニアジド
血圧の薬
・塩酸ニカルジピン
抗不整脈の薬
・キニジン
・ベラパミル
この他にシルデナフィルの併用禁忌薬として指定されている薬剤を使用している場合は、スーパーピーフォースは使用できません。

スーパーピーフォースの保管方法ですが、特に神経質になる必要はありません。
高温多湿や直射日光が当たる場所を避けて、常温で保管すれば問題はありません。
シートから外れたりこぼれ落ちた場合ですが、ピルケースなどに入れて保管すれば大丈夫です。
ピルケース内に空間があり破損する恐れがある場合には、ティッシュペーパーなどを詰めて保管してください。
なお錠剤やピルケース内部を触る時は必ず手を石鹸などで洗い、清潔な状態にしてください。
スーパーピーフォースの有効成分はシルデナフィル100mgとダポキセチン60mgですが、一般的に両方の薬剤ともに半分の用量で十分な効果を発揮します。
ですのでピルカッターなどで半分に割って使用することが推奨されます。
半分に割って残った錠剤ですが、割った断面はコーティングされておらず非常に湿気を吸いやすい状態となります。
ラップなどで密封状態にして湿気を吸わないようにし、ピルケースなどに入れて保管してください。
なおいくら密封状態にしたとしても、薬剤の劣化はどうしても進んでしまいます。
割った薬剤は1〜2週間以内に服用するようにしましょう。

以下の方はスーパーピーフォースを使用しないでください。
・スーパーピーフォースに含まれる成分にアレルギーのある方
・血栓症
・肺静脈閉塞
・肝臓病
・うつ病(過去に経験した方も含む)
・てんかん
・低血圧によるめまい
スーパーピーフォースを使用するにあたり、以下に該当する人は特に注意が必要あるいは安全性が確立されていません。
使用する前には必ず医師にご相談ください。
・消化性潰瘍のある方
・過去6ヶ月以内に脳卒中を患った方
・出血性疾患のある方、
・性器が極端に曲がっている方
・持続性勃起症の気配がある方
・低血圧
・管理不良高血圧
・不安定狭心症
・性交誘発性狭心症
・重症心不全
・冠動脈疾患
・生命を脅かす不整脈のある方
・3ヶ月以内に心筋梗塞を患った方

スーパーピーフォースは18歳から64歳までの男性に適した薬です。
65歳以上の方は医師にご相談ください。
スーパーピーフォースを服用する際にはアルコールの摂取はしないでください。
気を失ったり、副作用の出現の可能性が高くなります。
スーパーピーフォースは1日1回の使用で、前回の使用からは24時間以上空けて服用してください。
他のED治療薬を服用した場合も同じく24時間以上空けてから服用してください。

スーパーピーフォースの有効成分シルデナフィルとダポキセチンは、各国での臨床試験によってその安全性が確かめられています。
併用禁忌薬に指定されている薬を服用している場合にはスーパーピーフォースの服用はしない、また併用に際して注意が必要な薬を服用している場合には、医師に相談するなど細心の注意を払ってからスーパーピーフォースを服用してください。
用法や用量を守ればきわめて安全性が高いお薬だと言うことができます。