シラグラ（バイアグラジェネリック）

シラグラはインドのシプラ(Cipla)が製造するバイアグラのジェネリック医薬品です。
バイアグラの有効成分であるシルデナフィルの日本での特許は既に切れおり、2014年5月からは日本国内でもジェネリック医薬品が作られるようになったが、シラグラをはじめバイアグラのジェネリック医薬品はインドでは特許が切れる前から製造されていました。
これはインドでの特許の要件が他国とは違うため、製法を換えて製造すれば特許権の侵害に当たらないとされていたためです。
シラグラはバイアグラと同じシルデナフィルを有効成分に持つED治療薬です。
効果などもバイアグラと全く同じ薬剤です。
日本国内では流通していないため、くすりの個人輸入によって入手する必要があります。
一般的には個人輸入代行業者を利用して輸入することになりますが、シラグラの偽薬も出回っているようですから、信頼できる個人輸入代行業者を選ぶことが重要になってきます。

シラグラの有効成分はバイアグラと同じシルデナフィルですので、使用方法もバイアグラと同じとなります。
シラグラは日本国内で発売されているバイアグラやそのジェネリックと同様のシラグラ25mgと50mgのほかに、シラグラ100mgも発売されています。
日本人の体格などを考慮した結果、50mgまでの承認となったためです。
このために、シラグラを初めて使用する時にはカッターや包丁などで半分に割り、50mg相当分の服用から始めてください。
一般的な日本人ならばシラグラ50mg相当分で十分な効き目があります。
服用は1日1回で他のED治療薬を含む、前回の使用から24時間以上を空けて使用してください。
シラグラの有効成分であるシルデナフィルを服用して、その効果が実感できるのは3〜5時間と言われています。
ただし血液中に溶け込んだシルデナフィルがすべて消え去ったわけではありません。
効果は無いものの依然として血液中にはシルデナフィルが残っている状態で再びシラグラを摂取すると、血中濃度が上がりすぎることになります。
シルデナフィルには血圧を若干低下させる作用があるのですが、血中濃度が上がりすぎれば血圧の低下が急激に起こって生命が危険にさらされるなど、大変危ない状態に陥ります。
ですので、服用間隔や用量は厳守してください。
シラグラの有効成分であるシルデナフィルは食事の影響を大変受けやすい薬剤です。
食事をする30〜40分前に水と一緒に服用して、十分にシラグラが吸収されるように服用してください。
ただ現実としては食後にシラグラを服用することも多いと思います。
食事はあっさりとしたもので腹7分目で抑え、食後1〜2時間後に服用する方が良いでしょう。
脂っこいものを避けてあっさりとしたものを食べる理由は、脂っこいものは胃や腸に油膜を張ってしまいシラグラの吸収を妨げるためです。
アルコールはたしなむ程度ならば、リラックス効果も生み出すので良いでしょう。
但しシラグラを服用するとアルコールの回りが早くなり、シラグラの効果が出にくくなるので注意が必要です。

シラグラの有効成分シルデナフィルは狭心症の治療薬として開発を目指していた薬剤です。
狭心症は血管内にコレステロールなどの固まりであるプラークができることで、血液の流れが悪くなって起こる病気です。
狭心症の臨床試験を行っていた際に、治験者の一部から聞かれた勃起の促進効果や勃起の持続効果と言った声から、世界初のED治療薬の道が開けたのでした。
勃起の仕組みですが、接触や想像など様々な要因によって起こった性的興奮を、脳から自律神経を介して陰茎に伝えます。
また同時に一酸化窒素が体内細胞から放出されます。
一酸化窒素が海綿体に放出されると、cGMP(サイクリックグアノシン1リン酸)という物質が作られます。
このcGMPは血管を拡張することによって血流を促す働きがあり、海綿体の動脈から毛細血管に流れ込み、その血液の圧力によって勃起をします。
射精するなど性的興奮がおさまると、一酸化窒素の放出が減るのでcGMPの生産も減っていきます。
そしてcGMPを取り込み中和する酵素であるPDE-5の働きによって勃起がおさまります。
このPDE-5は海綿体内に豊富に存在しています。
勃起しにくかったり中折れする原因は、このPDE-5酵素の働きが強いためです。
PDE-5の働きを阻害するのが、シラグラの有効成分であるシルデナフィルなのです。
シラグラを服用して血中濃度が高まっても、性的興奮が無ければcGMPが作られませんので、いくらシルデナフィルがPDE-5を阻害しても勃起することはありません。
あくまで生産されたcGMPの働きを邪魔するPDE-5を阻害するのが、シラグラの役割なのです。

シラグラの有効成分はシルデナフィルと言う物質です。
PDE-5を阻害する働きから、PDE-5阻害薬とも呼ばれています。
cMGPを中和して勃起をさせないようにするPDE-5の働きを阻害して、勃起を手助けするためです。
このPDE-5は陰茎の海綿体に多く存在していますが、肺動脈平滑筋にも多く存在しています。
肺動脈平滑筋のPDE-5が平滑筋弛緩作用を持つcGMPの分解を促すことによって、肺高血圧症が発症されることが分かりました。
そこでシルデナフィルを肺高血圧症の治療薬として用いることになり、レバチオの名称で使用されているのです。
肺高血圧症とは肺動脈の血圧上昇を認める病の総称で、日本での患者数は約6000人と推定されている難病指定の病気です。
シルデナフィルには血管拡張作用により血圧を下げる働きもあるので、肺高血圧症における血圧を下げる役目も賄えるのです。
ED治療薬としてのシルデナフィルに話を戻しますと、この薬剤はあくまで血管拡張作用とPDE-5の阻害以外の作用はありません。
服用によって性的な気分が上がることもなく、精液を増やす働きもありません。
なので服用したからと言って、直ちに勃起することもありません。

シラグラを服用して効果が出始める頃に、顔のほてりや目の充血といった副作用が90%近くの人で見られます。
これは有効成分シルデナフィルの血管拡張作用と、それに伴う血流増加による血圧低下のためです。
その他に頭痛や鼻づまり、そして動悸を訴える人も多いようです。
これらも全てがシルデナフィルの血管拡張作用によるものです。
また副作用を感じた時には、シラグラが効き始めたサインだなと思ってもらえばOKです。
それに副作用はシラグラの効果消滅と同時に消え去るためです。
ただ他のED治療薬に比べて副作用の出現機会が多く、やや頭痛などもきつく感じる方も多いようです。
この場合は市販されている頭痛薬で痛みを抑えても大丈夫です。
稀ではあるのですが、一過性の視覚障害の副作用が出ることがあります。
やたらまぶしく感じたり、青視症という青いメガネをかけたように周囲が青く見えると言ったものです。
稀にしか出ませんし、一過性のものですから心配はいりませんが、シラグラを服用した場合には車の運転には注意をした方が良いでしょう。
重篤な副作用としては急激に視力低下したり視力を喪失してしまう、非動脈炎性前部虚血性視神経症を発症するという副作用が海外で報告されています。
このような状態を感じたら速やかに医師を受診してください。
持続勃起症(プリアピズム)という勃起状態が続く副作用も報告されています。
長時間勃起し続けることによって陰茎組織が損傷し、結果として勃起機能の喪失となる場合があります。
4時間以上勃起が続いたままの場合、こういった危険性が高いので早急に受診してください。

シラグラの有効成分であるシルデナフィルには、やや多い併用禁忌薬が指定されています。
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療薬であるアデムパス錠と併用すると、急激な低血圧をおこし危険です。
アデムパス錠1mg/5mg/25mg
狭心症など心臓の鼓動を整える薬である塩酸アミオダロン製剤と併用すると、血圧が変動してしまい鼓動を乱す恐れが強いためです。
アミオダロン塩酸塩錠100mg「サワイ」
アミオダロン塩酸塩錠100mg「サンド」
アンカロン錠100
特に併用を避けたい薬が硝酸剤です。
硝酸剤とシラグラを併用すると、血圧が危険な状態にまで低下して生命の危機に瀕する可能性が高いためです。
一般的に「ニトロ」と呼ばれる薬剤のことです。
アイスラール錠20mg(ニトルビン錠5)
アイトロール錠10mg/20mg(ニトロールRカプセル20mg)
アイロクール錠20mg(ニトロール錠/ニトロール錠5mg)
亜硝酸アミル(ニトロールスプレー)
アパティアテープ(ニトロール持続静注25mgシリンジ)
アンタップ/R(ニトロール注5mg/50mg/100mg/5mgシリンジ)
イソコロナールR(カプセルニトロール注バッグ50mg/100mg)
イソニトール錠20(ニトログリセリン舌下錠0.3mg[NK])
イソピット(ニトログリセリン注25mg[HK]/50mg[HK])
イソモニット錠20mg(ニトロダームTTS)
エスタット錠5mg(ニトロバイド錠5mg)
L-オーネスゲン錠(ニトロペン舌下錠0.3mg)
カリアントSRカプセル20mg(ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点)
冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL(ニプラジロールPF点眼液0.25%「TOA」)
コバインター錠5mg(ニプラジロールPF点眼液0.25%「サワイ」)
コンスピット錠(ニプラジロールPF点眼液0.25%「ニッテン」)
サークレス注0.05%/0.1%(ニプラジロールPF点眼液0.25%「わかもと」)
サワドールL錠(ニプラノール点眼液0.25%)
サワドールテープ40mg(ハイパジールコーワ錠3/錠6)
ジアセラL錠/シアセラL錠20mg(ハイパジールコーワ点眼液0.25%)
シグマート錠2.5mg/5mg(バソレーター注5mg/注50mg)
シグマート注2mg/12mg/48mg(バソレーターテープ27mg)
シグランコート錠2.5mg/5mg(バンソレータ軟膏)
ジドレンテープ(バンリール錠20mg)
シベラント錠5mg(フランドル錠20mg)
硝酸イソソルビド錠[ツルハラ](フランドルテープ40mg)
硝酸イソソルビドテープ[EMEC](ヘルピニン-Rカプセル)
シルビノール錠5mg(ミオコールスプレー0.3m)
ステンベルガー錠5mg(ミオコール注5mg/50mg)
ソプレロール錠20mg(ミニトロテープ27mg)
タイシロール錠20mg(ミリステープ5mg)
ニコランジス錠2.5mg/5mg(ミリスロール注1mg/2mL)
ニコランジル点滴静注用2mg「サワイ」(ミリスロール注5mg/10mL)
ニコランジル点滴静注用12mg「サワイ」(ミリスロール注25mg/50mL)
ニコランジル点滴静注用48mg「サワイ」(ミリスロール注50mg/100mL)
ニコランタ錠5(メディトランステープ27mg)
ニコランマート錠/ニコランマート錠5mg(リファタックL錠)
ニトプロ持続静注液6mg/30mg(リファタックテープ40mg)
ニトプロ注2mL/10mL(リベラステープ)
ニトラステープ/ニトラステープ40mg
上記の薬を使用している場合、シラグラは使用できません。

シラグラの保管方法ですが、高温多湿と直射日光を避ければ普通に室内での保存OKです。
特に神経質になる必要もなく、冷蔵庫などでの保存も必要ありません。
またシートから取り出したシラグラの保存方法ですが、こちらも高温多湿と直射日光を避けてピルケースなどで保存すれば問題ありません。
念には念を入れてラップで包んで保存すれば、空気に触れることもなく安心して保存できます。
錠剤の数が少なく、ピルケース内で破損する恐れがある時は、ティッシュを詰めるなどしてピルケース内で動かないようにすれば良いでしょう。
シラグラを個人輸入代行業者を介して購入する場合、100mgを購入する人が大半だと思います。
ただ日本人の体型から言うと50mgで十分効果がありますので、100mgの錠剤をカッターや包丁で半分に割って使用することも多いと思います。
この時の半分残った錠剤の保存方法ですが、必ずラップで包んで外気に触れさせないようにしてください。
半分に割った断面はコーティングされていないため白い薬剤がそのまま見えますが、この部分は湿気を吸いやすくてシラグラを劣化させる原因となります。
ですので必ず断面部分は外気に触れないようにラップで密封する必要があるのです。
通常シラグラは製造後2年間が品質保持期間です。
シートから取り出したとしても、きちんと保存していれば品質に問題が出ることもなく、2年間は十分持ちます。
但しピルカッターなどで割った錠剤は、ラップで密封したとしてもできるだけ早く使用する方が良いでしょう。
目安としては割ってから1〜2週間と言ったところです。

まずシラグラを使用できない人から見ていきましょう。
シラグラ(シルデナフィルを有効成分とするED治療薬)の使用で、過去にアレルギーを起こしたことがある人。
シルデナフィルを有効成分とするED治療薬を服用後に、かゆみや発疹、じんましんなどの発症があった人。
心臓や血管などに病気を有していて、性行為を行うこと自体が適当ではないと考えられる人。
性行為の際には心拍数や血圧が上昇し酸素消費量が増大することから、心臓や血管に障害を持つ人は性行為自体を回避する方が良いのでシラグラの使用もできません。
肝臓機能に重度の障害がある人。
シラグラなどシルデナフィルを有効成分とするED治療薬は肝臓で代謝されるので、肝硬変など重度肝障害の患者が使用すると血中濃度が上昇しすぎるため使用できません。
最大血圧が90mmhg未満または最小血圧が50mmhg未満の低血圧の人。
安静時収縮期血圧が170mmhg以上または最小血圧が100mmhg以上の高血圧の人で、治療による管理が行われていない人。
臨床試験において除外対象となっています。
6か月以内に脳梗塞・脳出血・心筋梗塞のいずれかを発症した人。
シラグラは血管拡張作用から低血圧を起こし、脳血管障害患者の脳循環の低下を招きます。
心筋梗塞患者は性行為自体が心臓へのリスクとなります。
網膜色質変性症(進行性の夜盲症、とり目)と診断された人。
シラグラなどシルデナフィルを有効成分とするED治療薬にはPDE-6の活性も阻害す効果が、PDE-5を阻害する作用の1/10ではあるが持っています。
網膜視細胞にはPDE6が分布されており、阻害する効果によって病状が進行する可能性があります。
併用禁忌薬に指定されている薬剤を使用中の人。
降圧剤を使用している人も、シラグラの血圧低下作用により血圧が下がりすぎる危険性があるため使用できません。
以上がシラグラを使用できない人です。
使用すると生命にかかわる危険性がありますので注意しましょう。
またシラグラに対する注意点としては偽薬の問題があります。
先行薬のバイアグラだけではなく、ジェネリックとして一定のシェアを持つシラグラにも偽薬が出回っています。
有効成分のシルデナフィルが規定より少なかったり全く含有されていなかったり、逆に大量に含まれていて血圧の異常な低下を招くなどの危険性があります。
また偽薬は製造環境が整っていない場所が多く、人体に有害な物質が含まれていることも多々あります。
シラグラの偽薬を掴まされないように、信頼できる個人輸入代行業者を介して購入しましょう。

シラグラの有効成分であるシルデナフィルは、各国での臨床試験によって安全性が確保された薬剤だということができます。
シルデナフィルは血管拡張作用とPDE-5を阻害することによって、勃起を助ける役目をする薬です。
健康な体であれば、シルデナフィルの服用によって過度の体に負担をかけるということはありません。
また心臓への負担も実はあまり考えなくても良いレベルです。
但し、併用禁忌薬を使用していたり、狭心症や不整脈など慢性的な心疾患があるなど、血圧を低下させるシルデナフィルによって効果による弊害が考えられる場合には使用が禁止されています。
使用が禁止されている人を除いて、建物の3階まで会談で上った時に息が切れないといった程度の人ならば、安全にシラグラを使用することができます。
シラグラを製造するインドの製薬会社シプラ(Cipla)は1935年に創設されたインド国内ではトップ3に入る製薬会社です。
ED治療薬だけではなく、AGAの治療薬プロペシアやインフルエンザ治療薬のタミフルといった身近な医薬品のジェネリックから、抗生物質や抗がん剤、HIV陽性患者向け医薬品など数々のジェネリック医薬品を製造している会社です。
価格の安さと製品の安全性から広く信頼を得ている製薬会社であり、その製薬会社が製造するED治療薬ですからシラグラの安全性もお分かりいただけるでしょう。