クレストールの豆知識
メバロチンやリピトールなどの医薬品では、治療目標に達しない脂質異常症(高脂血症)でお困りではないでしょうか。それらよりも強い作用をもつストロンスタチンと呼ばれる医薬品があります、それがクレストールです。
クレストールの商品詳細
クレストールとは、イギリスのロンドンに本社を構えるアストラゼネカ(Astrazeneca)が製造販売している、脂質異常症(高脂血症)の治療薬です。アストラゼネカ(Astrazeneca)は、全世界の製薬会社の中で、その売り上げが常にトップ10に入るほどの巨大企業であり、オンコロジー領域、代謝領域、循環器領域、がんか領域など数多くの医薬品を製造販売しています。
日本において厚生労働省より製造販売承認を受けた医薬品がたくさんあり、なじみのある人も多い製薬会社の1つだと思われます。
クレストールの有効成分は、ロスバスタチンという成分で、脂質異常症(高脂血症)治療薬のうち、スタチン系に分類されています。
コレステロールは、食物から摂取するものと、体内で作られるものがあり、その70%〜80%は体内で作られるものです。
コレステロールはHMG-CoAという物質が、HMG-CoA還元酵素によって還元され、その後コレステロールに変換されます。
クレストールはHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することによって、コレステロールの生成を阻害します。
他のスタチン系の薬剤も同じ作用機序ですが、クレストールの作用は、他より強くストロングスタチンと呼ばれています。
クレストールの使用方法
クレストロールは、1日1回服用することが基本となります。用量は2.5mgから20mgまで調節することが可能です。
クレストールを初めて服用する際には2.5mgから開始することが添付文書で決められています。
増量の方法は、その用量を4週間継続して服用したのちに、数値が目標値に達しない場合は、増量するようにしてください。
クレストールの副作用
クレストールで認められる主な副作用としては、筋肉痛、ALT(GPT)上昇、CK(CPK)上昇、肝機能異常があります。特に筋肉痛はスタチン系の脂質異常症(高脂血症)治療薬に共通したものです。
そのほかにも、消化器症状として腹痛や便秘など、アレルギー症状として掻痒感・湿疹・蕁麻疹なども報告されています。
その他気になる症状があれば、すぐに医師の診察を受けるようにしてください。
クレストールの注意点
クレストロールは、ストロングスタチンであるため、比較的速やかな数値改善効果を得ることができます。だからといって暴飲暴食をしてもよいというものではありません。
医薬品はあくまでも補助的に使用していただくことが前提となりますので、規則正しい食生活と適度な運動を行うように心がけてください。